Trans Eurasien Expreß seit 2002

 
erscheint z.Zt. vierteljährlich und behandelt bedeutende und/oder interessante Eisenbahnen und sonstige Transportmittel in der Welt, mit Vergleichen zwischen Japan und dem Ausland, Geschichts- und Kulturvergleichen - je nach Thema der Ausgabe. Alle Fotos, Ton- und Videoaufnahmen wurden vom Author selbst aufgenommen, soweit keine fremde Quelle ausdrücklich vermerkt ist.

Mikio Tanaka

 
     
   


 
49. 欧州型超高速機の夜明け・TGV 001の墓標を訪ねて

– その後裔達の現況と、独仏狭間の町の美しい乗物群 –

Der TGV001 und andere faszinierende Fahrzeuge in Elsass
今回の取材地:
日本
日本 ドイツ


Der Kopfwagen des in Straßburg-Bischheim aufgestellten TGV001 - Ein historisches
Monument, dass das Ära der Hochgeschwindigkeitszüge in Europa eingeläutet hat

現在、世界のレール式超高速鉄道市場は、日本の新幹線 (日・台T700・中CRH2)、ドイツSiemens社のVelaro (独ICE・蘭ICE・西S103・露Сапсан・中CRH3)、フランス Alstom 社のTGV (仏TGV・西AVE S100/Euromed・英Eurostar・独Thalis・白Thalis・米Acela・韓KTX) の3つの主要技術系統が割拠する三国志の状況だ。このうちTGV系列の最初の試作車、TGV001 は 1972 年に落成、同年末の高速試験で非電化車両世界最速の時速 318 キロをマークした。TGV001 は6年間にわたり地球12周以上に相当する走行試験を行い、現在1号車はストラスブール中央駅から車で10分程の高速 A4 号 Bischheim インターチェンジで静態保存され、世の移ろいを眺めている。



Das Fenster am Führerstand und die Lichter sind durch Abdeckungen geschützt, und Luftöffnungen
wurden alle abgedichtet - hochwahrscheinlich um dem Verfall durch den Regen und
Vandalismus vorzubeugen. Das Ganze wirkt, als hätte man eine "Zug-Mumie" vor sich.

保存車の運転室窓が黒色、ライト部分が白色の曲面パネルで保護されガラス部分が全廃されているのは、雨曝しによる劣化や vandalism 対策か。空気取り入れ口も皆塞がれ、何やら鉄道車両のミイラを見る思いだった。機関車後部が繁みで隠されているのは、量産車と異なりこの動力車も連接台車なので、台車が半分むき出しになっている視覚的違和感を隠す為だろう。



TGV001(上・中)・RTG(下)共に、ガスタービン車は巨大な換気
装置が目立つ。もしTGV量産車がガスタービン化されていれば、今はTGV
だらけのパリ北駅などは金属音で満ち、空港以上の騒々しさだっただろう。
Bei den Gasturbinenwagen des TGV001 (oben, mitte) und des RTG (unten) fällt die riesige Luftansaug-
Öffnungen ins Auge. Wenn das TGV-Serienmodell auch als Gasturbinenzug konzipiert worden wäre, wäre
es auf heute durch TGV‐dominiertem Paris Gare du Nord wahrscheinlich lauter als auf einem Flughafen.
Geräusche von RTG: Abfahrt Gare du Nord, Aufheulenlassen der Gasturbine

TGV001 は最大 4400kW の軍用ヘリ用ガスタービンで発電してモーターを動かす方式だった。非電化区間や異なった電化方式の路線への直通運転を可能にする為だったが、この懸念は電化路線の拡大と多電圧技術の進歩で杞憂となった (現行TGVがディーゼル機関車牽引で非電化区間に乗り入れた例も僅かにあったが)。フランス国鉄 SNCF はガスタービン鉄道には実績があり、RTGは当時最速の英仏連絡急行のフランス区間にも用いられた他、アメリカやイランにも輸出された。80年代中頃のパリ北駅での RTG の ウォームアップ音*発進音* のテープ録音が残っていたので貼付する。後者は ユーロスター* が約2時間半でロンドン・パリ間を直結する今日では歴史を感じさせる「英国方面ホーバークラフト接続・ブーローニュ行」という英仏二か国語での発車案内放送も聞こえる。TGV001 のガスタービンエンジンは RTG の発展型だったろうから、音も似たようなものではなかったか。しかし1973年勃発のオイルショックに鑑み、燃費の悪いガスタービン方式は放棄され、TGV は一般的な架線集電の電気機関車方式に変更された。



Um die Geschwindigkeit des seit 1964 fahrenden japanischen Shinkansen zu steigern, wurde 1969
die Baureihe 951 als Testfahrzeug gefertigt. Das Schwanzflosse-Design des Teils direkt hinter dem
Fenster des Führerstands soll möglicherweise den Eindruck der "Hochgeschwindigkeit" verstärken.
Ähnliche Design findet sich im TGV001 von drei Jahre später wieder. Auch wenn dieses Detail in der Serien-
produktion beider Züge nicht übernommen wurde, scheint solche Hervorhebung damals "in" gewesen zu sein.

TGV001 の運転席窓直後には、スピード感強調の為か尾ヒレのようなデザインが施されている。建設中だった山陽新幹線の 250km 運転用に 1969 年に開発された新幹線951形試作車 (註1)にも同様の尾ひれがあった。当時世界の高速鉄道の最先端を走っていた日本の新幹線をアルストム社の技術陣が意識していなかったとは考えられず、また TGV001 の完成は951形落成の僅か3年後であった事とを考え併せると、TGV001 の尾ひれは国鉄 951 形の影響を受けた可能性は十分ある。尚、新幹線・TGV 共に量産車では尾ひれデザインは省略された。

 
註1 0系新幹線より鼻先が延びた951形は1972年(TGV001が落成した年でもある)に相生・姫路間で最高時速286キロという当時の国内最速記録達成後、山陽新幹線用に量産される事なく廃車され、現在は1両のみ東京都国分寺市のひかりプラザで静態保存されている。大昔、安物のカメラ片手に新幹線鳥飼基地をアポも無く訪ねた洟垂れ小僧と「おっちゃん、951見てええ?」「ちょっとならえーで、時々新幹線来よるさかい気ぃつけるんやで」という牧歌的会話が交わされたのは、今となっては隔世の感がある。


Der Antrieb der TGV-Serienmodelle wurde auf normalen, elektrischen Antrieb umgestellt.
Aber das Basiskonzept, die kleinen und leichten Personenwagen mit Jakobs-Drehgestelle mit
stromlinienförmige Loks an beiden Seiten zu koppeln, wurde bei allen TGVs übernommen.

TGV001 の駆動方式こそ変更されたが、その DNA は TGV (註2) の後裔達に脈々と受け継がれて発展してきた。パリ⇔リヨン間で 1981 年に開業した南東高速線 LGV Sud Est 用に投入された TGV-SE 以来の基本形は連接方式の小型軽量客車の両端を流線形機関車で握るという TGV001 が想定した編成で、当初 260 キロ、1989 年部分開業の大西洋高速線 LGV Atlantique 用に投入された TGV-A 型から VVVF 化され 300 キロ (この時から車体色も寒色系に変わった) 運転となった。1990 年に当時の世界記録 515.3 キロ第2話*参照)を出したのもこのTGV-Aなら、周辺各国に乗り入れてネットワーク Réseau 拡大に貢献した汎用型 TGV-R も 英仏海峡特急ユーロスターEurostar* も韓国新幹線 KTX 第30話*参照) も、TGV-A がベースだ。平屋車系列は最終的に TGV-POS (註3) に進化し、後述の Duplex 用強力機関車と組み合わせ 東ヨーロッパ高速線 (註4)時速320キロ (註5) で疾走している。

 
註2 テジェヴェと読み、高速列車を意味するフランス語 Train à Grande Vitesse の頭文字を並べたものだ。
註3 こちらはパリ Paris・東フランス Ostfrankreich・南ドイツ Süddeutschland を表わすドイツ語の頭文字を並べたものだ。フランスの看板特急でありながらドイツ語名を冠するところが面白い。
註4

東ヨーロッパといっても東欧まで延びているのではなく、パリから南独方面を目指して東方に向かっているだけの話だ。「大西洋線」も同様で恰も大海原を疾走するような語感だ。良く言えば希有壮大、普通に言えば大袈裟である。

註5

TGV V150 高試特別編成がレール式鉄道世界最高記録の 584.7 キロを 2007年に達成した事は 第2話 でご紹介したが、これは TGV-POS 第 4402 編成用の機関車と電装した Duplex 客車と組み合わせたものだった。



Im Fahrgastbereich (links unten) des einstöckigen Personenwagens nach dem Antriebswagen
finden sich ab dem TGV-A wegklappbare Sitze, die das Verladen von Fahrrädern ermöglichen. Die hoch
liegenden kleinen Fenstern dienen nur als Oberlicht, bei der Gestaltung wurden nicht davon ausgegangen,
dass man die Landschaft betrachtet, entsprechend wirkt das Innere wie ein Militärflugzeug (rechts unten).

初期の TGV-SE では機関車の出力が弱く編成出力確保の為に機関車次位の平屋客車の機関車寄りの台車にもモーターを取付けその上は機器室だったが、インバーター制御の強力な交流モーターとなった TGV-A 以降はこの台車のモーターは省かれ、その上の空間も客室となった (左下)。この区画は自転車が積み込めるよう (次の写真右上は自転車の固定方法の解説シール) ジャンプシートが設置され、その為か1等車の場合でもこの区画は2等車扱いだ (右上)。窓は景色を見る事が余り想定されていない小さな 「明かり窓」 程度な事も相俟って、どこか軍用機のような雰囲気だ (右下)。平屋車は天井が低く、荷物棚は2段構造として帽子等の小物は下の小さな棚、大型荷物は大きく張り出した上の棚に載せる事で座席上部の圧迫感を緩和している (左上)



Der Querschnitt der Karosse der TGV-Familie ist klein. Selbst der doppelstöckige TGV Duplex
wirkt neben einem E-Lok kontinental-europäischer Größe klein (links oben). In europäischen Zügen
finden sich an diversen Stellen Nothammer, um bei Bränden oder anderen Notfällen die festen
Fenstern einschlagen zu können, die Anwendung ist leicht verständlich beschrieben (mitte, unten). Es
wäre zu wünschen, dass solcher Gedanke auch Eingang in die japanischen Sicherheitsstandards fände.

TGV 一族は車体断面が小さい (車体幅はJR在来線とほぼ同じ) だけではなく、車高も低い。上の写真はチューリッヒ中央駅でスイス連邦鉄道の電気機関車 Re420 と並ぶ TGV Duplex だ。スイスの電気機関車はドイツ連邦鉄道 (当時) の 103 やフランス国鉄 SNCF の BB7200 等の高速機関車と比べると一回り小さいが、それでも後述の TGV Duplex と並ぶとずっしりとでかく、逆に TGV の小ささを実感する。欧米の鉄道が日本と圧倒的に違うのは 安全規格 (註6) だ。固定窓の車両では火事等緊急時の脱出用のハンマーが多数装備され、写真の TGV の例では複層ガラスの安全な割り方を子供でもわかるように図示されている (写真中・下)

 
註6 最近運用範囲が広がったJR東日本の普通列車用2階建グリーン車は固定窓のうえ階段は狭く曲がっているが、緊急時の2階建部分からの脱出手段は皆無だ。高齢の客で混雑し階段が詰まっているラッシュ時に火事になった場合の修羅場を考えると、日本でも欧米式安全基準の導入が強く望まれる。


Ab 1995 wurden immer mehr doppelstöckige TGV Duplex eingesetzt
und heute besteht die große Flotte aus vier Typen.

日本の東海道新幹線に相当する南東高速線 LGV Sud Est が最小運転間隔を3分に詰めても容量の限界に近付いたために総2階建の TGV Duplex シリーズが 1995 年に投入されて以降、その輸送力 (TGV-SE初期車の定員345名に対して516名) が評価され今では Duplex 系列だけでも4種類が存在する一大勢力となった。2030 年頃開通見込のアフリカ初の高速鉄道、モロッコ新幹線も TGV Duplex がベースとなる。車体が大型化されたにもかかわらず営業最高時速は 320 キロ、現在 360 キロへのスピードアップに向けて準備中だ。乗車時間が短いので食堂車は無く、味気ないビュッフェ車 (左上、この車のみ1階部分は総機械室) があるのみだ (JRはもっと徹底し、今や新幹線はおろか大半の特急はワゴン販売のみだ)。欧州大陸のホームは低いのでドアは1階に設けられる (ホームが高い日本では2階建車両のドアは台車の上、つまり平屋車と同じ高さに設けられる) が、1階客室両端には台車が通せんぼしているので車輛間の通り抜けは2階からという構造だ。



Das Fahrzeug ist schmaler als der Standard auf dem europäischen Kontinent. Aufgrund der niedrigen
Decke wurde die Zahl der Sitze reduziert um an verschiedenen Stellen Gepäckablagen zu schaffen.

車幅は欧州大陸の標準からは狭く (JR在来線とほぼ同じ)、1等車は 1+2、2 等車は 2+2 配列だ。天井が低いので座席数を減らして所々に荷物置場が設置されている。車端部に荷物置場を集中する方式より座席定員は減るが、目の届く場所に荷物を置けるのは安心だ。1等車は全席に PC 用電源が設置されている。機関車+連接客車8両+機関車の基本編成を2編成連ねた重連運転 (機関車4両+客車16両で定員1032名) も一部列車では常態化しつつあるので中間に2両挟まれる機関車をモーター付 Duplex 「電車」 に差し替え、機関車2両+客車18両の長大固定編成として定員を更に増やす案も検討されている。アルストムは今後の高速鉄道は日本の新幹線やドイツのICE3同様の動力分散の電車方式の AGV (Automotrice à Grande Vitesse 高速電車) とすると発表されたので、動力集中式 (機関車方式) の TGV はこの辺りが到達点だろう。



Die Notsitze auf dem oberen Deck sind nicht wegklappbar, sondern in die Wand eingelassen, und
sogar mit einer Leselampe. Dadurch wird eine schicke und ruhige Atmosphäre geschaffen. Man
bekommt Lust, die Notsitze auszuprobieren, auch wenn die normale Sitzplätze nicht alle besetzt sind.

TGV には乗車率の高さを反映してか至る所に補助椅子がある。たいていは折り畳み式だが、写真左上のように壁の窪みにシートを組み込んだものもあり、これなどはデッキにもかかわらずシックで落ち着いた感じで読書灯まであり、客室が満席でなくても座ってみたくなる。2階建車の車内は必然的に複雑な形になるが、とりわけ未来的で複雑な形状の2階トイレ (右下) は SF 映画に出てくる宇宙船の内部のようだ。



Die Fenster im unteren Deck befinden sich weit oben, so dass man sich wie im Souterrain etwas
eingesperrt fühlt. Der Wandspiegel im hinteren Teils schwächt diesen Eindruck etwas ab. Die
Staufläche für Gepäck befindet sich im hintersten Teil des unteren Decks, wahrscheinlich um
Diebstahl vorzubeugen, denn dieser Fahrgastraum befindet sich nahe der Aussteig-Türen.

1階は窓が小さいうえ位置も高く、半地下室のような閉塞感がある。折り畳み椅子コーナーに自転車を積み込めるようになっている (左上、車椅子対応かの確認は失念) のは便利だが、益々地下の物置のような寒々しさも感じる。1階客室は行き止まりだが、奥の壁は鏡張りにして圧迫感を緩和している (右上)。荷物置場が1階では一番奥にのみあるのは、1階客室はドアに近いので盗難対策なのだろう。1階トイレは車椅子が入れるほど広い(右下)



In Europa, einer der führenden "Straßenbahnregionen" der Welt, wetteifern
viele Hersteller um die komfortabelste und "hübschesten" Straßenbahn.
Die Eurotram verzaubert den Betrachter durch ihre Schönheit.

独仏の狭間で揺れてきたこの町はTGVの他にも美しい乗物が多いのでご紹介する。トラム先進地域である欧州では多くのメーカーがトラムの利便性とメカ美を競っている。独Siemens社のCombinoシリーズについては 第33話* で広島電鉄 5000 形を例にご紹介したが、美しさという点にかけての最高傑作は伊 Socimi 社が開発した (但し同社は倒産したので最終的にはBombardier社が完成) このユーロトラム Eurotram だろう。運行開始は 1994 年なので車齢 20 年になるが、後継の仏アルストム (TGVと同じメーカーだ) 製のシタディスよりも遥かに未来的なデザインを誇る。ユーロトラムは ミラノ* 、ポルトなどの各都市にも納入されてその美しい車体で街に彩を添えている。車内もモダンなデザインのボックスシートがずらりと並ぶ。車輪は流線形の先頭モジュールと短い関節モジュールにのみ存在し、客室部分は宙に浮いた構造だ。超低床連接構造で5車体・8車軸版と7車体・10車軸版が存在する。同市の路面電車は 1960 年に自動車の増加に追われる形で一旦廃止されたが、選挙でも一大争点となった結果、都心の渋滞緩和と利便性維持 (Park & Rideの整備による自動車との両立等) を見据えた綿密な都市計画の一環として再整備された。



Eine niveaugleiche Kreuzung auf dem Homme de Fer. In Straßburg wurde aufgrund des
zunehmenden Verkehrsaufkommens 1960 der Straßenbahnverkehr eingestellt, im Zuge
einer ökologisch orientierten Stadtplanung jedoch 1994 wieder aufgenommen.

オム・ドゥ・フェール Homme de Fer (鉄男) 駅北側では A・D 線と B・C・F 線が平面交差しており、写真左上のようにユーロトラムとシタディスの交差も頻繁に見られる。道路上を路面電車同士の平面交差は珍しくないが、速度の高い普通鉄道の平面交差は危険を伴うので先進国では急速に消滅しつつあるが今日でもいくつか残っており、次号第 50 話でいくつかご紹介する。



Typisch europäisch: Die Kombination aus historischem Stadtbild und futuristischer Straßenbahn

歴史的な街並みと未来的デザインのトラムの組み合わせは、欧州的ならではの都市景観だ。ユーロトラムは 「走る歩道」 がコンセプトというだけあって、とにかく窓が大きい。ずらり並んだ大型窓に意匠を合せた巨大な片開きドアとした為、ドアの開閉には若干時間がかかる (後継のシタディスは実用性重視で両開きになった)。かつてのドイツ連邦鉄道の看板列車、ラインゴルト Rheingold 号に連結されていた展望車のガラスドーム室* の桁外れの開放感にこそ及ぶべくもないが、遊びの許されるこのような観光車両を別にすれば、日常の足としての路面電車の中ではこの辺りが遊びの限界だろう。



Das Wettspiel historischer Bauten und modernen Designs findet
man auch im Gare Centrale, der einem Kirchenbau gleicht.

歴史的建築と未来的デザインの競演は中央駅 Gare Centrale でも見られる。A・D 線は同駅では地下ホームに着くが、モノトーンな地下ホームから地上に出ると、面白い光景を目にする。石造りの教会のような立派な駅舎をそのまま残しながら駅前広場全体をガラスドームで覆うという大胆な手法で、歴史建築を残しながら全天候型プロムナードを造るという離れ業をやってのけているのだ。



Der Ill - ein Zufluss des Rheins. Die Flusslandschaft in dem Bezirk Petit France mit dem
hübschen historische Stadtbild zieht nicht nur aufgrund seiner Schönheit zahlreiche Touristen an.
Wann immer ein Schiff die Schleuse erreicht, an der ein Höhenunterschied von ca. 2m
überwunden werden muss, bilden sich Trauben von Zuschauern an der Schleuse.

ストラスブール市内を流れるイル川 Ill(独名も同じ)は、ドイツとの位置関係でいうとスイス山中の源流から流れ落ちドイツ西部の大地を穿って北上しオランダから大西洋に抜けるライン川 Der Rhein第151617 参照)の上流・ドイツ区間南方で西に少し分岐する支流に当たる。歴史的景観が美しく保たれた小フランスPetit France地区の川景色は美しく、巨大ガラスで覆われたパノラマ観光船 Batorama*(バトー(船)+パノラマの語呂合わせだろう)が欧州議会もルートに組み込んだルートを運行している。この辺りは水位差が大きいので、両端を水門で閉鎖可能な水路を端に設けて停船中に水位を約2m上下させて船を通過させており、その度に観光客の人垣ができる。



Das Elsass war abwechselnd in deutscher und französischer Herrschaft, bis es schließlich
endgültig französisch wurde. Die Tatsache, dass beide Kopfwagen des TGV001 weit entfernt
von Paris nahe der Grenze zu Deutschland aufgestellt wurden – der zweite Triebkopf befindet
sich in Belfort - mag ein Zeichen für ein gewisses Gefühl der Riviltät gegenüber Deutschland sein.

現在 TGV001 が静態保存されている Bischheim インターチェンジはビシェームと読ませるようだが、綴りは典型的なドイツ語で、ビッシュハイムの無理矢理フランス語読みなのである。ビシェームに限らずこの一帯の地名はドイツ名だらけだ。Rue Salzmann のようにドイツ名と 「通り」 のフランス語 Rue を組み合わせた変な道路名もあったりするし、そもそもストラスブール Strasbourg 自体がシュトラースブルグStraßburg (道の砦) というドイツ語名の仏訳なのだ。イル川の心地よい川風が吹き込むレストランの卓上のリースリング Riesling はドイツの代表的な白ワイン、 「ワインの瓶やグラスの柄の色は、収穫地がライン川沿いなら茶色、モーゼル川沿いの場合は緑色」 というお約束事もドイツのプロトコル通りだ。どこから見てもドイツの古都の風情なのだ。ストラスブールのあるアルザス地方は、何かにつけて張り合いたがる独仏が争奪を繰り返し、最終的にフランス領になった歴史を持つ。フランスが誇る TGV001 の動力車が2両ともパリから遠く離れたドイツ国境近く (他の1両はベルフォール Belfort) に誇らしげに展示してある深層には、フランスの 「ドヤ顔」 が潜んでいるのかもしれない。



左下:TGVの営業開始以来33年が経過したが、オリエント急行の車両に採用される程はアンティーク化して
いない。この後に入線予定のベニス・サンタルチアVenezia S.L.駅行オリエント急行の受付を準備中なのだ。
Dieser TGV (links mitte) ist mit einem Aufkleber versehen, der an "50 Jahre Elysee-Vertrag"
erinnert. Kernkonzept der Montanunion als auch der EU basiert auf dem Wunsch, dass die
zwei kontinentale Großmächte - Deutschland und Frankreich - gemeinsam den Frieden
sichern, indem sie supranationale Organe schaffen. In diesem Sinne hat diese Bilder der ICE3
und der TGV, wie sie hier im Pariser Gare de l`Est (rechts oben) und im Frankfurt a.M. Hbf
(rechts unten) Seite an Seite in Harmonie nebeneinander stehen, durchaus Symbolcharakter.

車内表示は複数言語交互表示で写真左上は次の停車駅は終着・パリ東駅である事をドイツ語で表示中だが、駅名は常に現地語表記だ。TGV の機関車にはエリゼ条約 (独仏協力条約) 締結 50 周年を祝うステッカーが貼られていた (左中)。独仏2大国の経済対立の解消こそが欧州平和の要である事が、第二次大戦後に認識され、まず主に独仏国境地帯の資源を新設の超国家機構に管理させる欧州石炭鉄鋼共同体 ECSC 方式が成功し、このコンセプトを拡大した欧州経済共同体 EEC、更に欧州連合 EU へと発展してきた。欧州戦後史の中核は、この独仏経済連合の理念なのだ。パリ東駅 (右上) やフランクフルト中央駅 (右下) で独仏のエース機同士が仲良く鼻先を並べている様子は、欧州の平和をもたらした戦後秩序を象徴するが如くだ。本号で取り上げたストラスブールは、独仏が血みどろの争奪戦を繰り返してきたアルザス地方の中心都市でもある。



Auch wenn der TGV001 bei seinem ersten Auftritt den Eindruck erweckte, er
sei direkt aus einem Science Fiction Film entsprungen, gehört er heute nach 42
Jahren zu den "Oldtimern". Hoffen wir, dass der Wettbewerb zwischen den Rivalen
Deutschland und Frankreich die Evolution der Fahrzeuge weiter vorantreiben wird.

1972 年当時 TGV001 は SF 映画から飛び出してきたような衝撃だったし、初代量産車TGV-SEもモーターショーのコンセプトカーがそのまま量産されたような鮮烈な印象を与えた。しかし 42 年の歳月はこれらを悉くクラシックカーにしてしまった。この間モンマルトルやオルセーの時計台の眺めは変わらずとも、鉄道技術は飛躍的に進歩した。TGV001 の DNA と志を継いだ TGV 一族は今やフランスの特急列車の大半を置き換えてしまい、欧州大陸、英国、ひいてはアメリカや韓国にまで進出するに至った。乗物愛好家として、また一利用者として、今後も日独のライバル達と競い合いながら更なる高みに進化する事を望む。


準急ユーラシア、次はサンクト・ペテルブルグと大連に続けて停車する。
Nächster Halt: Sankt Petersburg und Dalian
Fahrplanmäßige Ankunft: Juli 2014

(2014年4月 / April 2014)

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